Posted at 06/07/24 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
隣列の女の子にキスを求められた僕。それなりにかわいいし、ハードな旅の連続で人恋しくはありましたが、わずか数時間バスで一緒なだけですし、この女の子だってそんなんでいいのかよ?って。
「僕が、あなたに、キスをするの?」、すっかり僕の専属通訳と化したオバチャンを通して聞いてみました。オバチャンは女の子に何やら言うと、彼女はオバチャンに何やら言い返します。するとオバチャンは僕に向かって指をさし、反対の手で彼女を指さし、その両手の指を重ね合わせると「ユー、アンド、シー、ゴー、ジャパン(あなたと彼女で日本に行きな)」と言って笑います。「へ?」って思い、女の子を見て見ると、「もちろん真剣よ」といった表情でこちらを直視しています。
せっかく彼女には親切にしてもらいましたが、もちろん彼女を連れて日本に帰る訳はないですし、こっちは短時間でそんな感情は持てません。中途半端にしているのも悪いので、「それはちょっと無理です」、と返事をしました。
するとしばらくして今度は、どういう訳なのか、彼女は僕のシャツ、ジーパンを指さして、手洗いするようなジェスチャーをして、「ワン・ダラー(1ドル)、ワン・ダラー」と言ってきます。ここはオバチャンを通さずだったので(ちょっと正確には覚えていないんですが、もしかしてオバチャンは寝ていたのかも)、ちゃんとは理解できなかったのですが。僕なりの解釈では、その汚くなった服を1着1ドルで洗ってあげるから、っていうことなんでしょうか。僕は残り取材日数も少なく、洗濯のために寄り道をしている暇もありません。言葉も通じないですから笑顔で首を振っていました。彼女はやがて諦めてくれました。
やがて、運転手は僕に「ここで下りろ」とジェスチャーしました。ものすごーい田舎道の、1店の商店があるだけの場所でした。オバチャン(再び登場)が、ここでフエ(ベトナムの古都)行きのバスに乗り換えるんだ、と教えてくれました。バスの車掌だか運転手が、そこの商店の店主らしきに僕の世話をお願いしたようで、店主らしきは僕を手招きして、軒先にある風呂場の腰掛けのような椅子に座れと言ってくれます。
振り返ってみると、例の彼女がバスを下りていました。この時も彼女は僕の服を指さし「ワン・ダラー、ワン・ダラー」と言っていました。同じように笑顔で首を振り、ベトナム語で「ありがとう」と言って、手を出して握手をしました。諦めてくれたのか、彼女はバスに乗り込むと、バスはすぐに発車していきました。バスが見えなくなるまでその後ろ姿を見送り(だってほかにすることはないんです)、その後、その商店前で小一時間待って来たバスに乗り、フエの町に無事到着することができました。
もう10年近くも前の出来事ですが、今でも鮮明に当時の車内を思い出します。あの彼女も、ベトナムの農村の平均なら、もう結婚して、子供もいるんでしょうね。そして、僕はまだ独身です(※記事を書いた当時)。
とりあえず、ラオス~ベトナム>のこのシリーズはこれで終了です。
その後のフエ到着後のできごとについては「ベトナムのシクロの運ちゃんに支払うべき対価は?」で書いてます。
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